状態動詞・動作動詞と進行形
進行形にできない状態動詞と
進行形にできる動作動詞の違い、
見分け方について例文を用いて
解説します。
状態動詞の定義と例文
以下は現在形の例文ですが、
I live in Japan.
「私は、日本に住んでいます。」
通常、この文は以下のような
現在進行形の文にはできません。
I'm living in Japan now.
「私は、今日本に住んでいるところです。」
※仕事などで一時的に
日本に住んでいるという場合、
I'm living in Japan.と言えますが、
この文は現在進行中の動作を
表している訳ではありません。
現在進行形は今動作中であることを表し、
その動作をすぐにやめたりすぐ始める
ことができる動作動詞の時に用います。
上の文で用いられている
live「住む」という状態は、
普通どこかに住んたらそこに
ある程度の期間住み続けるので、
3秒後に違う場所に住んでまた
元の場所に住むと住んでいる場所を
コロコロ変えることができません。
そして、liveは状態動詞と呼ばれ、
その状態を瞬時に変えられない動詞で
進行形で用いることができないのです。
他に使用頻度の高い状態動詞には、
以下のようなものがあります。
like「好む」
love「愛している」
have「持っている」
know「知っている」
believe「信じる」
belong to「所属する」
stand「(建物が)立っている」
日常英会話で用いる動詞の中で、
ここで例にあげた状態動詞以外は
ほとんど動作動詞です。
動作動詞の定義と例文
上で解説した状態動詞に対し、
その動作を瞬間的に変えられる
play「する」、swim「泳ぐ」、
run「走る」などは動作動詞と呼ばれ、
以下のように進行形にできます。
I am playing tennis now.
「私は、今テニスをしているところです。」
play「する」やswim「泳ぐ」のように、
その動作を急にやめたり再開できる動詞は
動作動詞になります。
He is swimming in the pool now.
「彼は、今プールで泳いでいます。」
liveが進行形の形になる場合
liveは基本的にI'm livingと
進行形の文を作ることはできませんが、
仕事の都合などで一時的に住んでいて
一定期間が過ぎたらまた元の場所に住む
ことが決まっている時は、以下のように
現在進行形の形が用いられます。
I'm living in London.
「私は、ロンドンに住んでいます。」
ただし、この場合は進行中の動作を
表している訳ではありません。
例えば、仕事の都合などで
1ヶ月だけロンドンに住んでいて1ヶ月後
日本に戻ることが決まっているという場合、
liveを現在進行形で用いることができます。
状態動詞と動作動詞の見分け方について、
例文を用いて以下でもう少し解説します。
状態動詞と動作動詞の見分け方
ここでは、状態動詞と動作動詞
の見分け方について解説します。
まず、以下の例文のように、
I know him.
「私は、彼を知っています。」
「知っている」という動詞は
瞬間の動作ではなく、一定期間
知っているという状態を表すので
knowは状態動詞になります。
例えば、以下の例文のように、
I'm knowing him.
「私は、(今この瞬間)彼を知っています。」
knowを現在進行形のis knowingにすると
今この瞬間は彼のことを知っているけど
3秒前や3秒後は知らない可能性があると
おかしな意味になってしまいます。
これに対し、以下の例文のように、
She is cooking.
「彼女は、料理をしています。」
「(今)料理をしている」と
今行っている動作を表すことができる
cookのような動詞は動作動詞になります。
この場合は、3秒前や3秒後には
料理をしていない可能性もあるので、
cookを進行形することができます。
このように、進行中の動作ではなく、
一定期間の状態を表す動詞は状態動詞、
その動作を急にやめたり、再開できる
動詞は動作動詞になります。
以下では、意味によって
状態動詞と動作動詞の両方になる
haveとstandについて解説します。
注意すべきhaveとstand
状態動詞と動作動詞で、
haveとstandを使う時には
注意が必要です。
まず、haveには「持っている」と
「食べる」の意味があります。
そして、持っているものは
急になくなったり見つかったりと
状態は瞬間的にコロコロ変わらないので、
「(何かを)持っている」という意味の
haveは状態動詞になります。
I have a car.
「私は車を持っています」
※車はすぐになくなったり
見つかったりしません。
これに対し、「食べる」という動作は
すぐにやめたりまた始めたりできるので、
「食べる」という意味のhaveは動作動詞で
以下のように進行形にできます。
I'm having dinner now.
「私は、今夕食を食べています。」
standは建物などが「立っている」
という意味の時は状態動詞になり、
人が「立っている」という意味の時は
動作動詞になります。
例えば、「木が立っている」場合は
状態動詞なので進行形で用いません。
以下は、現在形で用いた例文です。
Trees stand along the street.
「通り沿いに、木が立っています。」
これに対し、主語が人になると
動作動詞なので、以下のように
進行形で用いることができます。
Some people are standing along the street.
「何人かの人が、通り沿いに立っています。」
状態動詞と動作動詞の違いは、
完了形と完了進行形の使い分けにも
必要になるので覚えておきましょう。
状態動詞と動作動詞の問題
問題.以下の文の間違いを直し、
日本語に訳しなさい。
(1)She is knowing him.
(2)I'm belonging to tennis club.
(3)The hotel is standing on the hill.
※hill「丘」
答えはこの下にあります。
↓
↓
↓
↓
↓
練習問題の解答
(1)She knows him.
「彼女は、彼のことを知っています。」
(2)I belong to tennis club.
「私は、テニスクラブに所属しています。」
(3)The hotel stands on the hill.
「そのホテルは、丘の上に立っています。」
(1)のknow、(2)のbelong to、
(3)のstandは状態動詞なので進行形
(be動詞+動詞のing形)にはできません。
(1)と(3)は主語が三人称単数なので、
動詞の最後にsを付けます。
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