to不定詞の副詞的用法

to不定詞の副詞的用法の
見分け方や訳し方について、
例文を用いて解説します。

目次

to不定詞の形は「to+動詞の原形」で、
副詞的用法は「~するために」や「~して」
という意味になります。


to不定詞の副詞的用法の訳し方と
見分け方が理解しやすくなるので、
まずは副詞の役割を解説します。


副詞の役割

副詞は動詞、形容詞、副詞を修飾しますが、
以下に例文を用いて詳しくみてみましょう。


・動詞を修飾する場合

以下の文中で副詞のfast「速く」は
速いのか遅いのかと「走る」程度を表し、
runという動詞を修飾しています。

He runs fast.
「彼は、速く走る。」


・形容詞を修飾する場合

以下の文中で副詞very「とても」は、
形容詞tall「背が高い」を修飾しています。

He is very tall.
「彼は、とても背が高い。」


・副詞を修飾する場合

以下の文中でvery「とても」は、
副詞のfast「速く」を修飾しています。

He runs very fast.
「彼は、とても速く走る。」

※veryは、副詞のfastを強調しています。


このように、副詞は動詞、
形容詞、副詞を修飾しますが、

to不定詞の副詞的用法は主に
動詞と形容詞を修飾します。


そして、to不定詞の副詞的用法は
動詞を修飾する時には「~ために」、

形容詞を修飾する時は「~して」
という意味になります。


以下では、to不定詞の副詞的用法の訳し方と
見分け方について例文を用いて解説します。


目的「~するために」

例えば、以下の文中で「会うために」
というto不定詞の副詞的用法to meetは、
動詞のwent「行った」を修飾しています。

I went to the park to meet him.
「私は、彼に会うために公園に行きました。」

※この文で、to meetは何の目的で
 公園に行ったかを表しています。


そして、目的を表すto不定詞の
副詞的用法の見分け方ですが、

yesterdayなどの副詞と同じように
文の後ろに置かれることが多いです。


あと、副詞的用法の補足ですが、
以下のように動詞meetのままでは
動詞を修飾できません。

×I went to the park meet him.
「私は、彼に会う公園に行きました。」


日本語の意味もおかしいですよね。

そこで、to不定詞の副詞的用法を用いて
to meetという形に変えます。


原因・理由「~して」

to不定詞の副詞的用法が
形容詞を修飾する時は、

「~して」という意味になり
以下は例文です。

I am glad to hear the news.
「私は、そのニュースを聞いて嬉しいです。」


この文中で、to不定詞の副詞的用法の
to hear「聞いて」は嬉しい理由を表し、
形容詞のglad「嬉しい」を修飾しています。


この副詞的用法の見分け方ですが、

glad「嬉しい」など、感情の形容詞
の後ろにto不定詞が置かれていると
「~して」という意味になります。


目的の「~するために」や原因・
理由の「~して」という意味の他、

to不定詞の副詞的用法には
程度や結果など、以下のような
4つの意味があります。


「~するには」

以下の例文をみてみましょう。

This book is difficult to understand.
「この本は、理解するには難しい。」


この文中で、「理解するには」
という意味のto不定詞to understandは、
何をするのが「難しい」のかを表しています。


「理解するには」→「難しい」と、
to understandはdifficultという形容詞を
修飾するto不定詞の副詞的用法となります。


この副詞的用法の見分け方ですが、

easyやdifficultという形容詞の後ろに
to不定詞がくる場合は「~して」ではなく
「~するには」という意味になります。


「~するなんて」

以下の例文のto sayという
to不定詞は「言うなんて」という意味で、
「怒っている」と判断した理由です。

He must be angry to say so.
「彼は、そんなことを言うなんて怒っているに違いない。」


「言うなんて」→「怒っている」と
to不定詞のto sayはangryという形容詞
を修飾している副詞的用法となります。


この副詞的用法の見分け方ですが、

助動詞must「~にちがいない」の後ろに
to不定詞が置かれると「~するなんて」
という意味で判断の根拠を表します。


「~してその結果…」

次に、以下の例文をみてみましょう。

He grew up to be a doctor.
「彼は、成長して(その結果)医者になった。」


この文で、to不定詞のto beは、
「医者になるために」→「成長した」と、
動詞のgrew upを修飾する副詞的用法です。


しかし、通常

「彼は、医者になるために成長した。」

というような言い方はしないので
以下のように訳し方になります。

「彼は、成長して医者になった。」


grow up to ~ やwake up to ~ のように
grow up・wake up+to不定詞という形で、
意味は「…して(その結果)~」となります。


よって、この表現はgrow up to ~ で
「成長して~になる」、wake up to ~ で
「目覚めて~」と覚えてしまいましょう。


to不定詞の副詞的用法の結果には、
live to be ~「~になるまで生きる」
という訳し方があります。

She lived to be 90 years old.
「彼女は、90歳になるまで生きた。」


「~すれば」「~すると」

最後に、以下の例文をみてみましょう。

To look at it, you will feel happy.
「それを見ると、あなたは幸せに感じるだろう。」


この例文のTo look at itは仮定を表し、
「それを見ると」→「感じるだろう」と
動詞のwill feelを修飾しています。


以下の例文のように「~すれば」と、
条件を表す訳し方もあります。

To go there, you will find the truth.
「そこへ行けば、あなたは真実が分かるだろう。」


この例文のTo go thereは条件を表し、
「そこへ行けば」→「分かるだろう」と
動詞のwill findを修飾しています。

これも熟語のように覚えましょう。


to不定詞には、形容詞的用法の他に
名詞的用法と副詞的用法がありますが、

以下ではto不定詞の3用法の見分け方
について例文を用いて解説しています。

to不定詞の3用法の見分け方

to不定詞の副詞的用法の問題

問題.以下の文を日本語に訳しなさい。

(1)I use the Internet to get information.
  ※information「情報」

(2)He visited Osaka to eat Takoyaki.

(3)She was happy to get married.
  ※get married「結婚する」

(4)He must be crazy to do that.
  ※crazy「頭がおかしい」「狂っている」

(5)This English book is easy to read.

(6)She grew up to be a famous singer.


答えはこの下にあります。

練習問題の解答

(1)「私は、情報を得るためにインターネットを使います。」

(2)「彼は、たこ焼きを食べるために大阪を訪れました。」

(3)「彼女は、結婚して幸せでした。」

(4)「そんなことをするなんて、彼は頭がおかしいに違いない。」

(5)「この英語の本は、読むには簡単です。」または
   「この英語の本は、読み易い。」

(6)「彼女は、成長して有名な歌手になりました。」

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